加工技術VAVE提案事例

溶接構造品で精度が高い製缶板金品は、機械加工も含め加工方法を検討

左の図面の製品は、内部にベアリングを封入するもので同軸度が求められていました。一見、同軸度だしが簡単な製品に見えますが、溶接を行った後に加工を行うため、パイプが曲がっており、(溶接による歪みがでており)、簡単には精度を出すことができません。全長で200mm程度ですが、歪の大きさとしては、数mm程度の大きさが出てしまいます。通常は中グリ盤を使うもしくは横型マシニングで治具を使い、加工を行います。しかし、数の出ない製品の為、コストアップに繋がっていました。

そこで、こちらの製品の加工に対しては、旋盤による加工を行う事で、加工精度を出すことにしました。旋盤加工の手順としては、写真の奥側を掴み、手前の銀色の部分に対して内外径の同軸度だしを行い、掴み替えを行った後に反対側からも加工を行うことで、同軸度の精度だしを行いました。

POINT
溶接を伴う加工品の場合には、溶接歪みによる影響は避けて通れません。その為、溶接歪みが発生するものとして考え、精度を出しに行くことが大切です。今回の場合には、溶接後の同軸度がベアリングを封入することからも加工における肝の部分となるので、機械加工による精度だしを行い、お客様の要望にお応えしています。