加工技術VAVE提案事例

ロットと位置合わせの難易度を考慮し、専用治具の製作による品質向上提案

こちらの製品は、クローラーダンプ(荷台付きダンプ)に用いるターボチャージャー用のエアを引くための配管部品です。写真では見難いですが、ねじれたような形状となっており、パイプの寸法にも細かい指定がありました。建設機械などでは、決まった空間でいかに部品を収納するかが重要となるのでこのような異形の配管部品の製作依頼が多く存在します。経験がない場合、加工に時間がかかってしまい、コストアップに繋がってしまいます。

溶接加工においては、専用治具を製作することで大幅なコストダウンを実現できる場合があります。今回の製品の場合、一見難しくないように写真では見えますが、ねじれが加わっており、各部品の角度指定がある為に、溶接時の位置合わせに時間がかかりコストアップ要因となっていました。このような加工の場合には、3DCADとレーザー切断機を利用し、治具を内製化することがポイントとなります。

POINT
溶接加工では、製品のロットと位置合わせの難易度によっては専用治具を製作することで大幅なコストダウンが可能です。今回の製品の場合には、角度に対する細かい指定があった為に非常に有益となっています。溶接治具を製作するかの判断は、多くの加工に携わってきた溶接工の加工のノウハウに依存することが多く、専門工ならではの加工と言えます。