溶接板金加工.comでは、製缶板金加工で必須となるブランク加工を、最新のレーザー加工機を使用することで加工対応を行っており、様々な材質、板厚に対しての加工が可能となっています。今回は、溶接板金加工.comが提供するブランク加工の基礎となるレーザーに関する基礎知識について、ご紹介をいたします。

ひとえにレーザー加工と言っても、様々な種類があります。レーザー加工は高いエネルギーを利用して加工を行うことから様々な用途に用いられており、レーザー切断、レーザー溶接、レーザー熱処理などがあります。ここからは、一つずつの加工についてみていきます。

 

レーザー切断

特徴

溶接板金加工.comが得意とするレーザー切断の特徴について、ご説明をいたします。レーザー切断の大きな特徴は、光を使った非接触の加工である点です。製缶加工・板金加工で行う切断加工というと、鋸やドリルのように、切りたい材料と接触した加工となります。この場合に危惧されるのが、刃の磨減です。一方で、レーザ切断で加工を行うと、その点を考えなくても良いというメリットがあります。

そして、レーザ光をよく集光して当てるので、レーザを当てたごく狭い範囲だけが溶融して切断されます。そのため、切断幅が狭くてシャープな切断が可能です。また、レーザーを集光しているため、加工点は非常に高いエネルギー密度となっているので、切断速度が速く、作業効率も高い加工方法であると言えます。さらにレーザー切断は、レーザーとアシストガスの力で切断材料を貫通してから切り始めるので、必要な所だけを必要な形状で切り落とす加工ができます。そのため、ロボットを併用した3次元切断は自動車のボディの加工などでもしばしば使われています。当社でも厚板・薄板等、様々な加工が行われます。

 

レーザー溶接

特徴

レーザーによる溶接の加工の特徴としては、熱源がレーザ光なので、レンズを使うことでよく絞ることができます。このため、小さい面積に高いエネルギーを加えることができます。つまり、エネルギー密度の高い加工であることが1つ目の特徴です。次に、エネルギー密度が高いということは、照射されたところだけが大量に巨大なエネルギーを受けることになります。そのため、照射された地点にキーホールと呼ばれる深い穴が形成し、そのために非常に深い所まで溶接できます。

レーザー溶接の結果、どのような加工が可能となるかというと、溶接幅に対して溶込み深さの方が大きい溶接を1パスでできます。なお、アーク溶接ではレーザ溶接ほど溶込み深さが出ないので、何パスも重ねて溶接することが必要となります。さらに、レーザ溶接は集光して材料に照射することで、溶接を行うため、ドリルのように接触品の加工を進めることはありません。つまり、レーザー溶接は非接触であるという特徴があります。

 

レーザー表面改質

特徴

表面改質を行う場合には、鋼部品の一部に焼きを入れて、他の部分には焼きを入れたくないという場合があります。このような場合、焼入れして硬くしたい部分だけ炉で加熱するという器用な加熱は、特殊な場合を除いて不可能です。一方で、レーザーを使った焼入れの場合には部分的な熱処理が可能であり、加工方法としては非常に有益であると言えます。また、部分的に高い出力で短時間での加熱が可能となるので、結果として入熱が少ない事や熱変形が小さいことなども特徴としてあげられます。