製品情報

こちらの事例は、加工においていくつかポイントがあり、

①曲げ箇所が多く、曲げ角度も複雑な指示
②穴が2か所空いており、その穴の同軸度精度によりピンの位置を固定するという指示

という2点がありました。

特に②の加工については、ピンの位置精度を出すために　この板金ユニットを製作する工程（切断・曲げ・溶接）の後に2か所の穴の同軸度を出す機械加工が必要となっていました。その結果、同工程の分、コストアップを招いていました。

そこで当社からのご提案では、ピンの位置精度を同軸度の出ている2か所の穴で支持するのではなく、
・片側の穴とピンを溶接し、固定させる。
・その後、もう一方の穴については片側の穴と溶接したピンを、差し込む方式にする
ことで板金ユニット全体におけるピンの位置・精度を高い状態に保つことができています。

考え方としては、高い精度が求められる板金ユニットにおいては、

×　切断・曲げ・溶接・機械加工を仕上げる
○　切断・曲げ・機械加工　⇒　溶接で組立・仕上げる（完品溶接）

という工程で仕上げるようにVA・VE提案を行うことで、一般的な鈑金製品では考えられない、精度の実現が可能です。